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屋根雨漏り修理に使うシーリング材の種類と正しい選び方

竹内 誠一 / 更新:2026-06-20
屋根から雨漏りしたとき、いきなり全面リフォームを勧められて不安になる人は多い。私が取材してきた範囲では、応急処置の多くは「シーリング」と「防水テープ」で十分しのげます。本格修理を急ぐ前に、まずこの2つで雨水の侵入を止めるのが正解です。
  • 屋根の軽微な雨漏りは、シーリングと防水テープで応急処置できる。
  • ひび割れや隙間からの浸水には、変成シリコンやレクセルなどのシーリング材を使う。
  • 棟板金の浮きには防水ブチルテープや防水アルミテープが有効。
  • 素材によってはプライマー(下塗り材)を塗らないと密着しない。
  • 応急処置はあくまで一時しのぎで、最終的な原因修理は専門業者に依頼する。

屋根雨漏り修理の結論

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結論を先に言うと、自分でできる屋根の雨漏り修理は「シーリング材で隙間を埋める」「防水テープで貼ってふさぐ」の2系統に集約されます。

私は10年以上、屋根・外壁リフォーム業者を取材してきました。延べ50社以上に話を聞いてきて感じるのは、雨漏りの初動で大事なのは“高額な工事を即決すること”ではないという点です。

まず止める。それから原因を特定する。この順番を間違えると、必要のない張り替えにお金を払うことになります。

屋根の張り替えや塗り替えは最終手段です。雨漏りしている場所だけを直す「部分補修」で済むケースは少なくありません。

補助金や保険が使える場合もあります。たとえば台風・豪雨・地震などの自然災害で損傷した屋根は、自治体の助成対象になることがあります。

シーリング

シーリングとは、屋根材の隙間やひび割れに充填して水の侵入を防ぐペースト状の防水材です。

シーリング

乾くとゴムのように弾力を持つので、屋根材のわずかな動きにも追従します。ホームセンターでカートリッジ式が手に入り、専用のコーキングガンで押し出して使う。これが基本の道具です。

取材した職人が口をそろえて言うのは「シーリングは万能ではない」ということ。広い面の穴をふさぐには向かず、あくまで“隙間を埋める”用途だと割り切ってください。

シーリング材にはいくつか種類があり、屋根の素材によって使い分けます。次の章から、よく使う4タイプを順に見ていきます。

シリコン

シリコンは耐水性・耐候性に優れたシーリング材ですが、屋根の補修ではあまり勧めません。

理由ははっきりしています。シリコン系は上から塗装が乗らないからです。補修したあとに屋根を塗り替えると、シリコンを打った部分だけ塗料を弾いてしまう。

水まわりやガラスまわりでは強い味方ですが、後で塗装する可能性がある屋根面には、私は基本的に使いません。

屋根の補修にシリコンを使うと、後の塗り替えで塗料が密着しません。塗装予定がある面には変成シリコンを選んでください。

変成シリコン

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屋根の雨漏り補修で最初に検討すべきは、塗装が乗る「変成シリコン」です。

名前は似ていますが、シリコンとは別物。変成シリコンは硬化後に上から塗装できるため、補修後に屋根を塗り替えても色がそろいます。

金属屋根のつなぎ目、スレートのひび割れ、板金まわりの隙間など、屋根まわりの多くの場面で使えます。迷ったらこれ、というのが私の率直な意見です。

レクセル

レクセルは、濡れた面や少し湿った下地にも使える粘着力の強いシーリング材です。

レクセル

雨漏りの応急処置は、たいてい天気が崩れた後に行います。完全に乾いていない屋根でも貼り付けたい——そんな現場でレクセルは重宝します。

硬化後は透明になり、目立ちにくいのも利点です。ただし価格はやや高め。緊急性が高い箇所に絞って使うのが、コスト面でも納得できます。

瓦用シーリング

瓦屋根には、瓦のズレやすさに対応した専用の瓦用シーリングを使います。

瓦は1枚ずつ独立して動くため、固めすぎると逆に割れの原因になります。瓦用は弾力性を保ちつつ、瓦同士を必要な範囲だけ固定する設計です。

取材で印象に残っているのは「瓦の谷側(水が流れる下側)を全部ふさぐと、内部に水がたまる」という指摘でした。固定は上側や横を中心に、水の逃げ道は残す。これは素人がやりがちな失敗なので強調しておきます。

瓦の固定で水の通り道までふさぐと、かえって内部に水がたまり雨漏りが悪化します。

プライマーが必要になることも

トタン屋根からの雨漏り・原因と修理方法【アメピタ!】
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金属や一部の屋根材では、シーリングの前にプライマー(下塗り材)を塗らないと密着しません。

プライマーは、シーリングと下地を“のり”のようにつなぐ役割です。これを省くと、見た目はくっついていても数か月で剥がれ、また雨漏りが再発します。

正直、ここを面倒がってスキップする人が多い。私が見てきた“DIY補修の失敗例”の大半は、プライマー不足による剥離でした。使うシーリング材の説明書きで、プライマーの要否を必ず確認してください。

【動画】シーリングの使い方について

シーリングの打ち方は、文章より動画で見たほうが一発で理解できます。

【動画】シーリングの使い方について

コーキングガンの角度、押し出す速さ、ヘラでならすタイミング——この3つが仕上がりを左右します。手元の動きを実際に見ておくと、初めてでも失敗しにくくなります。

防水テープ

防水テープは、貼るだけで隙間や亀裂をふさげる、最も手早い応急処置の道具です。

シーリングが「埋める」なら、防水テープは「覆ってふさぐ」。棟板金の浮きや、面で生じた割れには、テープのほうが向いています。

ポイントは貼る前の清掃です。ホコリや水分が残っていると、どんな高性能なテープも数日で浮きます。乾いた布で拭いてから貼る。これだけで持ちが変わります。

防水ブチルテープ

#6【DIY】屋根の雨漏り修理する!【完結編】
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防水ブチルテープは、強い粘着力と弾力で凹凸のある屋根面にもしっかり密着するテープです。

ブチルゴムは時間が経っても硬くなりにくく、屋根の伸び縮みに追従します。棟板金の浮きやサッシまわりの隙間など、動きのある箇所に向きます。

難点は粘着が強すぎて貼り直しがきかないこと。位置を決めてから一発で貼る覚悟が要ります。手にもベタつくので、軍手より使い捨て手袋がおすすめです。

防水アルミテープ

防水アルミテープは、表面がアルミで覆われ、紫外線や熱に強い屋外向けのテープです。

防水アルミテープ

屋根は一年中、直射日光にさらされます。普通の布テープでは数週間で劣化しますが、アルミ面のテープは熱や紫外線に耐えるため、応急処置の持ちが段違いに良い。

ただし、これも“応急”です。アルミテープで止まったからと安心して放置すると、下地の腐食が静かに進みます。テープで止めたら、できるだけ早く業者に見てもらってください。

防水テープによる処置は一時しのぎです。雨が止んだら、原因の特定と本格修理を専門業者に依頼してください。
屋根の応急処置に使う材料の使い分け
材料得意な場面注意点
変成シリコンスレートや板金の隙間・ひび割れ硬化後に塗装が乗る/屋根の基本選択
シリコン水まわり全般上から塗装できない/屋根面には不向き
レクセル濡れた面・湿った下地価格が高め/緊急箇所に絞る
瓦用シーリング瓦のズレ固定水の逃げ道までふさがない
防水ブチルテープ棟板金の浮き・動きのある隙間貼り直し不可/一発勝負
防水アルミテープ屋外で日光にさらされる面耐候性は高いが本格修理は別途必要

よくある質問

取材や読者から特に多く寄せられる3つの疑問に答えます。

よくある質問

屋根雨漏り修理とは?
屋根から侵入する雨水を止め、原因箇所を補修する作業です。軽微な場合はシーリング材で隙間を埋めたり、防水テープで覆ってふさぐ応急処置で対応できます。下地が腐食している場合は、板金や屋根材そのものの交換が必要になります。
屋根雨漏り修理の費用は?
部分補修なら全面工事より大幅に安く済みます。費用は範囲と屋根の種類で変わるため、まず無料の現地調査と見積もりを受けるのが確実です。台風や豪雨など自然災害による損傷は、自治体の助成対象になる場合があります。
屋根雨漏り修理の始め方は?
まず防水テープやシーリングで雨水の侵入を止める応急処置を行い、その後に専門業者へ調査を依頼します。補助金を使う場合は着工前の申請が原則で、見積書・写真・被害の証明などの提出を求められることがあります。

補助制度を考えるなら、申請のタイミングに注意してください。多くの制度は「着工前申請」が原則です。工事を始めてしまうと対象外になることがあります。

最後に私の率直な意見を。応急処置で焦って高い材料を全部そろえる必要はありません。雨を止めたら一息ついて、信頼できる業者に原因を見てもらう。その順番さえ守れば、無駄な出費はかなり防げます。

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竹内 誠一

住宅リフォーム専門ライター・編集者(取材歴10年以上) ・ 延べ50社以上の屋根・外壁リフォーム業者への取材経験あり
住宅リフォーム取材歴10年

住宅リフォーム業界での現場取材と業者インタビューをもとに、費用相場や業者選びの実態を分かりやすく伝えることを心がけています。実際の見積書や施工事例を一次情報として積み重ねながら執筆しています。

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