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屋根の雨漏り修理

竹内 誠一 / 更新:2026-06-20
天井のシミや、ポタポタ落ちる水を見て「とりあえず自分で止められないか」と検索した人が多いはずです。結論から言うと、屋根の雨漏りは応急処置で被害を抑えることはできますが、根本的な解決は屋根に上がるプロの仕事です。この記事では、私が現場取材で実際に見てきた応急処置の材料と使い分けを、正直なところまで含めて整理します。
  • 雨漏りの応急処置に使う材料はシーリング・防水テープ・ブルーシートの3系統に分かれる。
  • 屋根の上での作業は転落リスクが高く、雨の日のDIYは私は勧めない。
  • 雨漏り修理単体を対象にした国の補助制度は基本的に見当たらない。
  • 断熱改修や耐震改修と同時に行うと補助の対象になりやすい。
  • 応急処置はあくまで時間稼ぎで、最終的には業者の調査と修理が必要になる。

屋根の雨漏り修理の結論

トタン屋根からの雨漏り・原因と修理方法【アメピタ!】
トタン屋根からの雨漏り・原因と修理方法【アメピタ!】

屋根の雨漏り修理は、室内側で被害を抑える応急処置と、屋根側で原因を断つ本修理の2段階で考えるのが正解です。

まずやるべきは、屋根に上がることではありません。室内のバケツ受けや家財の移動など、被害を広げない初動です。

屋根の上での応急処置に使える材料は、大きく3つ。隙間を埋めるシーリング、貼って塞ぐ防水テープ、全体を覆うブルーシートです。状況で選び分けます。

ただし正直に言うと、屋根は思っている以上に滑ります。私が取材した職人さんは全員「素人が雨の日に屋根へ上がるのが一番危ない」と口をそろえました。応急処置は無理のない範囲にとどめてください。

費用面では、雨漏り修理そのものを対象にした国の代表的な補助制度は確認しにくいのが実情です。省エネ改修や耐震改修に付随する形なら対象になり得ます。

雨漏り修理単体を狙った補助金は基本的にありません。断熱・耐震など制度の目的に合う工事と組み合わせるのが、補助を受けるための現実的な道です。

シーリング

シーリングは、サッシまわりや屋根材の隙間など、細い割れ目を埋めて水の侵入を止める材料です。

シーリング

ホームセンターでチューブやカートリッジで買えます。ペースト状で、乾くとゴムのように弾力が出るのが特徴です。

応急処置で頼りになる場面は多いです。ただし、隙間に押し込むだけで雨水の出口まで塞いでしまうと、かえって行き場を失った水が室内へ回ることもあります。これは現場でよく聞く失敗です。

シーリングは「全部の隙間を塞げばいい」ものではありません。水の通り道(水抜き)まで埋めると逆効果になります。

シリコン

シリコンは耐水性と耐久性が高く、水まわりで広く使われるシーリング材です。

ガラスや金属によく密着し、価格も手頃。浴室やキッチンの定番です。

ただし屋根の補修では注意点があります。シリコンの上には基本的に塗装が乗りません。後から屋根を塗り替える予定があるなら、シリコンを使った箇所だけ塗料が弾かれます。私はこの理由で、屋根面の補修にはあまり勧めていません。

変成シリコン

最も多い屋根!スレートの雨漏り原因と修理方法【アメピタ!】
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変成シリコンは、シリコンの弱点だった「上から塗装できない」を解消したシーリング材です。

硬化後も塗料が乗るため、屋根や外壁の補修では変成シリコンを選ぶ場面が多くなります。

金属の棟板金まわりや、外壁との取り合い部分など、後で塗装するかもしれない箇所はこちらが無難です。私が見積書を見比べてきた限り、屋根業者が屋根面で使うのは変成シリコンが中心でした。

レクセル

レクセルは、濡れた面にも使え、透明で目立ちにくい変成シリコン系のシーリング材です。

レクセル

雨漏りの応急処置で重宝するのは「水に濡れていても密着しやすい」点です。完全に乾かしてから塗るのが難しい雨の合間でも作業できます。

透明タイプなら仕上がりも目立ちません。ただし応急処置である事実は変わらず、後日きちんと原因を直すことが前提です。

瓦用シーリング

瓦用シーリングは、瓦のズレや漆喰の隙間など、瓦屋根特有の補修に向けた専用のシーリング材です。

瓦は色や質感が独特なので、なじみやすい色付きの製品が用意されています。

ここで注意したいのは、瓦のすべての隙間を埋めてはいけないこと。瓦屋根はもともと内部に入った水を逃がす構造です。素人判断で全周を埋めると、抜けるはずの水がこもって被害が広がります。瓦は特に専門業者に任せるのが安全だと私は考えています。

プライマーが必要になることも

瓦屋根の雨漏り原因を屋根の構造から解説します【アメピタ!】
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プライマーは、シーリングを密着させるための下塗り材で、素材によっては塗らないと数か月で剥がれます。

金属やツルツルした面は、シーリングが食いつきにくい。そこにプライマーを先に塗ると密着力が段違いに上がります。

応急処置でそこまで手が回らないことも多いですが、せっかく塞いだ補修がすぐ剥がれて再発するのは、たいていプライマーを省いたときです。剥がれが心配な箇所には使ってほしい一手間です。

【動画】シーリングの使い方について

シーリングは文字より動画で見たほうが、ヘラの当て方や量の感覚がつかめます。

【動画】シーリングの使い方について

カートリッジを切る角度、コーキングガンの引き方、ヘラで押さえる力加減。この3つはやってみると意外と難しい部分です。

私が初めて自分の物置で試したときも、最初の数センチは波打ってしまいました。動画で流れを一度見てから手を動かすと、失敗がぐっと減ります。

防水テープ

防水テープは、貼るだけで隙間を塞げる、最も手軽な雨漏りの応急処置材料です。

シーリングのように乾燥を待つ必要がなく、雨が降っている最中でも作業できます。棟板金の浮きや、屋根材のひび割れの上から貼って一時的に水を止めます。

ただし、ホコリや水分が残った面に貼ると一発で剥がれます。貼る前にできる範囲で拭き取るだけで持ちが変わります。

防水ブチルテープ

【折板屋根の雨漏り修理】おすすめのメンテナンス方法は?【アメピタ!】
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防水ブチルテープは、粘着力と防水性が高く、屋根の応急処置で最も信頼されている防水テープです。

ブチルゴムという粘り気のある素材で、多少の凹凸にも食い込んで密着します。棟板金の継ぎ目や釘穴まわりの止水に向いています。

難点は、一度貼ると粘着が強くてベタベタすること。位置決めをミスると貼り直しが大変です。私は「一発で決める」つもりで、貼る前に置く位置を指でなぞって確認するようにしています。

防水アルミテープ

防水アルミテープは、表面がアルミ箔になっていて、熱や紫外線に強い防水テープです。

防水アルミテープ

屋根は夏場、表面温度がかなり上がります。アルミ層があると熱で劣化しにくく、屋外で貼りっぱなしにする応急処置に向いています。

ブチルテープと比べると、見た目の銀色が目立つのが正直な弱点。応急処置と割り切るなら問題ありませんが、玄関側など目に付く場所は気になる人もいます。

雨漏り応急処置の材料 早見表
いずれも応急処置であり、根本修理は専門業者の調査が前提です。
材料得意な場面注意点
変成シリコン屋根面・外壁取り合い(後で塗装する箇所)プライマーが必要なことがある
レクセル濡れた面・雨の合間の補修あくまで一時的
瓦用シーリング瓦のズレ・漆喰の隙間全周を埋めると逆効果
防水ブチルテープ棟板金の継ぎ目・釘穴貼り直しが難しい
防水アルミテープ屋外で長めに貼る箇所銀色が目立つ
ブルーシート広範囲を覆う応急処置屋根上作業は転落リスク大

よくある質問

取材や問い合わせでよく聞かれる3つに、私の考えも添えて答えます。

よくある質問

屋根の雨漏り修理とは?
雨水の侵入を止める作業で、室内側で被害を抑える応急処置と、屋根に上がって原因を断つ本修理の2段階に分かれます。シーリングや防水テープ、ブルーシートで一時的に水を止め、最終的に業者が原因箇所を特定して直します。
屋根の雨漏り修理の費用は?
雨漏り修理単体を対象にした国の代表的な補助制度は確認しにくく、省エネ改修や耐震改修に付随する形が中心です。たとえば長期優良住宅化リフォーム推進事業は補助率が対象費用の3分の1、上限は通常80万円、長期優良住宅の増改築認定で160万円まで引き上げられます。自治体制度では10万〜20万円程度と案内されることもありますが、制度ごとに条件が異なるため一次情報での確認が必要です。
屋根の雨漏り修理の始め方は?
先に室内の被害を抑え、それから業者へ調査を依頼するのが基本です。補助金を使うなら、申請は工事着工前が原則とされる制度が多く、着工後は対象外になる場合があるため、契約前に対象工事と締切を確認してください。

補助制度については、年度ごとに公募要領が更新されます。長期優良住宅化リフォーム推進事業では、第Ⅰ期の交付申請締切が令和7年9月30日と案内されていました。最新の締切は必ず公式の公募要領で確認してください。

最後にひとつだけ。屋根の応急処置は、安全に手が届く範囲だけにしてください。無理に屋根へ上がるくらいなら、ブルーシートで覆って業者を待つほうが、結果的に被害も出費も小さくなります。
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竹内 誠一

住宅リフォーム専門ライター・編集者(取材歴10年以上) ・ 延べ50社以上の屋根・外壁リフォーム業者への取材経験あり
住宅リフォーム取材歴10年

住宅リフォーム業界での現場取材と業者インタビューをもとに、費用相場や業者選びの実態を分かりやすく伝えることを心がけています。実際の見積書や施工事例を一次情報として積み重ねながら執筆しています。

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